先日、防災に関する講習を受ける機会がありました。講習を受けて改めて感じたことは、防災に関する第一歩は「防災についての<正しい情報を得て理解する能力>であるリテラシーを高めること」だと感じました。
地震を例にとれば、人類の歴史において地震そのものを学問として研究し始めたのは明治時代に日本を訪れたイギリスの研究者が興味を持ち、地震計を作った明治12年。それから数えて140年しか経っていません。まだまだ未知の部分が多く、予測は難しいのが現実のようです。一般の人々は地震の発生時期や規模の想定などより詳細な予測を期待し、一方で予測が外れたとなれば非難しますが、それらはある一定の条件下でということを理解したうえでの地震予測であることを理解しないといけないと思います。
また、実際に地震が発生したときには、メディアなどでは奇跡的に助かった人や避難所で列に並ぶ律儀な人々、また賢明に救助する人々などの体験が多く語られたりします。それがどこからか美談となり視聴者の共感を誘う内容になりがちです。
しかし、私たちが地震被害から最も学ばなければならないことは、地震で亡くなった人がなぜ亡くなってしまったのか、助かるにはどうすれば良かったのかということです。津波で流されてしまった人が、どうして逃げられなかったのかということから、今後自身にも起こりうるかもしれない災害に対しての教訓として活かすことが最も大事ではないでしょうか。そのためにも、これまでに発生した災害から学ぶべきことは沢山あり、自分自身の行動に活かせるような情報を取得し、理解することが大事だと感じました。
みなさんも防災リテラシーを高めることで、災害に対しては正しく恐れ、かつ今からでも準備をしてみませんか。
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